第1講
[エコマネーと地域通貨]
質問: 地域通貨は英語でなんというでしょうか?
1.Local money 2.local currency 3.communiy currency
1.地域通貨 Local Currency (独 Lokale Waehrung)
地域通貨といえば、まず思い浮かぶのが Local Currency という英語です。地域通貨は国家通貨を補完するといわれています。ですから別名、補完通貨 Complimentary Currency といわれます。
例えば、右の券はアルゼンチンのRGT(トゥルエケ 1995-)と呼ばれるもので、不安定な国家通貨ペソに代わる新たな通貨(クレジットと呼ばれている)です。これを使う人は30万人に達していると言われています。(泉 留維さん)
このLocal currrencyタイプの地域通貨が生まれた背景には、経済の低迷によって起こった通貨危機があります。以前にも世界恐慌を受けた1930年代の「劣化する通貨」(Aging Money)がありました。
* なお、Local Money というのは朝日のAERA 2002.6.17に登場した述語で、これは朝日の記者さんの造語であると思われます。
2.地域通貨 Communiy Currency (独 Gemeinschaftswaehrung)
正解はもうひとつあります。
地域通貨には、信用できない国家通貨に変わる補完通貨とは別に、もうひとつの側面があるのです。コミュニケーションツールとしての通貨です。
こちらの地域通貨にはcommunity currencyという英語を当てることができます。
1.のLocal Currencyがおおむね切迫した経済状況から生み出されたのに対して、このコミュニティ通貨のほうは、地域社会が変貌する中で崩壊していったコミュニティの再構築をめざす運動として起こったと考えられます。
3.エコマネーは 地域通貨Communiy Currency のひとつ
1999年北海道栗山町で初めて実験され、2000年ごろから日本各地に広がり、現在全国160箇所ほどで実験や運用がなされているエコマネーはコミュニティー通貨の代表です。姫路の千姫プロジェクトもそのひとつです。
Local Currency は現実の商取引にお金(リアルマネーといいます)と交換できるのに対し、エコマネーなどのコミュニティー通貨は通常リアルマネーとは交換できないと定められています。その理由は第2講でお話しましょう。
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